基山町のシンポジウムにパネリストとして参加しました!

先日のキザンについてのシンポジウム。

第一部は、環境省から専門家の方のエコツーリズムについての基調講演。

第二部は、キザンの魅力・課題・可能性についてのパネルディスカッション。

私はパネリストとして参加しました!

当日の会場はほぼ満席!

残念ながら動画としては残されていないようです。

せめて私だけの意見にはなりますが、

①キザンの魅力 ②課題  ③可能性

この3つをブログに残しておこうと思います。

 

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キザンの魅力

これまで仕事柄、「観光が日常か?」というくらいのたくさんの国に旅行に行きました。登山も好きなので、イギリスやタイ、アメリカの国立公園や山に行った経験もあります。その経験から見ても、キザンは引けを取りません!

標高が高すぎないので、ハードルが低くて登りやすいのに頂上からは圧巻の360度ビュー。そもそも、あれほどの景観が楽しめる山はなかなかないと思います。

他にも私が思うキザンの魅力は、歴史深い由緒ある山だけど、気軽に行けるところです。登り方や山の楽しみ方も色々あります。自転車でも、歩いても、車でもほぼ山頂近くまで行るんです。私は月に数回キザンに登りますが、その時の状況で色々と登り方を変えています。

山頂展望台からの風景

絶滅危惧種のオキナグサ

皆さん、キマチャリという電動自転車ご存知ですか?かなり前になるのですが、夫とキマチャリを借りてキザン山頂駐車場まで登ったことがあります。すごくしんどかったけど、登れないことはなかった。かなりしんどかったので個人的にはお勧めしませんが。笑

一番好きなコースは水門跡という史跡があります。基山市街から10分ほどで行くことができる史跡があり、その辺りから頂上までのハイキングコースもあります。今日はちょっと頑張りたい!森林浴したい!という時に、登ります。山頂まで片道2時間ほどのコースです。途中途中、山道の間から下に町が見渡せたり、所々に突如現れる遺跡を楽しめてとても気持ち良いです。

あと、「今日はちょっとしんどいけど、それでも風にあたりたいなー」っていう日。ギリギリまで山頂駐車場まで車で行って、最後は山頂まで10分ほどかけて登ると、「あの」景観です!!

このように、これほど由緒ある山をその時の自分の状態によって、関わり方を選択できるところが、すごく魅力だと思います。本当に自分の心身ともに健康を保つことが、キザンのおかげでできています。

課題

3つあります。

まず、キザンへの行き方がわかりづらい。誰が見てもわかるような案内板があまりない。先日、鳥栖の知り合いで、山を登るのが大好きだという元登山部の人と話をしました。その人は、九州のあらゆる山を登ったそうなのですが、、、「キザンだけはない」とのことでした。

理由は、インターどこで降りたらいいか分からないし、よく分かりづらいからっておっしゃっていました。確かに、私も基山に移住してきたばかりの頃、キザンという山がここまで魅力のある山だと知リませんでした。情報が簡単に入ってこなかったからです。

何かのきっかけで移住してから数ヶ月経った頃に、たまたま夫に連れて行ってもらったら、「綺麗!ここは!なんで早く教えてくれなかったのー!?」って責めると、基山町育ち、生まれの夫は、「当たり前すぎて、キザンがすごい場所と思ってもなかった」って言いました。

これが2つ目の課題にもつながりますが、町の人々は、慣れ親しんでいるあまり、当たり前のようになっていて、もしかするとキザンにあまり価値を置いていないのかなと思ったんです。それは仕方のない事だとも思います。私も自分の地元のことは割と知らないです。外から移住者だからこそ、見えるものがあると思っています。

これまであれゆる場所に観光に行ってきた感覚からなのですが、神社仏閣も多く、長崎街道も通っているこんなに歴史深くて素晴らしい町なのに、”住民レベル”でキザンや基山観光を盛り上げようという雰囲気がないなーって印象を受けました。

どうしても、「基山はベッドタウン」という印象が固定しています。私も基山に来て4年。最近では、「基山には何もないもんねー」ってたまに言ってる自分がいます。それって、やっぱり日々の生活レベルで見ると、確かに少し車を走らせたら鳥栖市や筑紫野など、大きなショッピングモールがあるので、外に出るんです。

「周りに行ったら何でもある」というこの利便性が実は基山自体への愛着が薄まっているデメリットにも働いている気がしています。基山のことはみんな好きだけど、歴史などの文化レベルでの愛着も湧きにくいのかな?とも思います。そうなると、もちろんキザンへも意識は向きにくいのかなと思いました。

だから、まずはハード面・目に見える形から、キザンの良さを広めていくことが大事だと思います。外からの観光客向けと、町民への価値の再認識を広める目的で、誰が見ても分かるような案内板などを増やすといいのではないかと思います。

最後の私の思う課題点としては、ボランティア団体に頼りすぎている現状です。これは、私が自分もボランティア団体に所属しているからこそ思うことです。

今、とてもエネルギッシュに高い志をもって、キザンや基山町の魅力を伝えるボランティア団体があります。皆さんすごく頑張っておられる方がいるのですが、もしキザンの魅力や歴史を伝えることを、これからも20年、30年と長く続けていくのであれば、ボランティアだけだと責任も質も担保されていかないのではないかと思いました。

継承する目的で、今後若い人を巻き込もうと思ったら、ボランティアだけでは難しいのではないと思います。だから、仕事として続けられるような仕組みづくりが必要なのではないかと感じています。

夫婦で所属しているきやまオリーブの会

キザンの可能性

キザンは山で、変わらずずっとあり不動の財産。これからもずっと残っていくものです。歴史も流行り廃りで消える事がないものです。だから、キザンはいつの時代でも町の要になることができる場所だと思います。

キザン目的に基山に来たら、なんと由緒あるお寺がある、すごい福祉施設がある、町民2万人以下で貸し出し1位の図書館がある、なんか個性の強いゲストハウスがあって泊まれるらしい、と、徐々に町全体をさらに活気づけていく事ができるのではないでしょうか?

障がい福祉サービス事業所:PICFA

通称:つづじ寺で有名な大興善寺

基山図書館

ゲストハウス:Tips Hostel

町内外の人たち誰が見てもわかるような、①どの駅で降りてどのようなルートで行くことができるのか②どこの入り口からハイキングを楽しむことができるのか③頂上まであと何キロか④頂上まであと何歩か?・・・などの看板があるとすごく面白い。

基山駅で電車を降りたら、電光掲示板がありますが、そこでもキザンの動画などを見ることができたり、キマチャリやキザン専用の電動マウンテンバイクが駅からはっきり見えるとこにあったり、しっかりとした観光案内所があると町がさらに活気付くと思います!

基山町は「利便性や子育てケアが厚い」というだけでなくて「観光もすごいらしい」「なんかすごい町らしい!」ってなると嬉しいです。

キザンで人が賑わうと、町も賑わう。観光客が増えたらゴミなどが増えるなどの問題も増えると思うのですが、それもボランティアだけで回すのではなく、仕事としてやることで経済も循環させることができると思います。キザンそのものだけの魅力だけでなく、キザンを軸として、町全体を盛り上げる、要のような存在にできると思います!

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